魚沼層群の分布と特徴
千曲川・信濃川が流れる一帯には、傾いた地層が分布している。右図の黒でぬられたところは、約250万~70万年前に主に海底で土砂や砂礫等が堆積して固まった地層で、「魚沼層群」と名付けられている。魚沼層群は、苗場山麓で特徴的な河岸段丘ができる前の地層である。実際の分布域は右図より広いと考えられる。
一般的な魚沼層群は、主に砂やシルト、礫岩、火山灰層、亜炭などの堆積物で構成されるが、栄村では、主に毛無山、鳥甲山といった火山活動の影響で、火山噴出物、安山岩溶岩などで構成される。
魚沼層群の地層を追跡する場合の目印(鍵層)がいくつか露出している。
例:SK030など、「火山活動と火山灰」で説明する。鳥甲火山の噴出物の一部は、魚沼層群に挟まっているので、ほぼ同じ時代に噴火したものである。


『地団研専報/26 魚沼層群』を一部改変

魚沼層群の地層には、火山灰層が広く分布している。この特徴的な火山灰を「鍵層(かぎそう)」と呼ぶ。魚沼層群では、上部と中部の境を「SK030」、中部と下部の境を「SK110」と呼ばれる2つの鍵層で地層を便宜的に区分している。
- 模式地
- 長岡市小国、芝ノ又川(岡野町図幅内)
- 分布
- 清津川の西田尻より下流、釜川の松平橋より下流、中津川の結東より下流及び信濃川流域に分布する。
- 層厚
- 清津川で400m前後、釜川で200m以上
- 層序関係
- 中津川の穴藤の南では、鳥甲火山の前倉溶岩を不整合におおうが、穴藤のすぐ北では、本層は凝灰角礫岩(泥流堆積物)を数枚挟む。
- 岩相
- 礫岩を主とし、砂岩を挟在する。反里付近では、安山岩の火砕流堆積物を数枚挟む。信濃川沿いでは、安山岩礫を大量に含む泥流堆積物を挟む。白色火山灰、安山岩の火山砕屑岩を挟むが、その多くは、鍵層である。SK030の上限をもって魚沼層群の上部と中部を分ける。


参考文献
地学団体研究会 1983 『地団研専報』 魚沼丘陵団体研究グループ
島津光夫・立石雅昭 1993 『苗場山地域の地質』 地質調査所
苗場山麓ジオパーク振興協議会 2021 『苗場山麓ジオパークGUIDEBOOK』

