柱状節理の大地

1. 柱状節理のできるしくみ
 一般的に、柱状節理の形成は、液状の溶岩が冷える際に、その体積が減少することによって、ひびや割れ目が上部と下部から中心に向かって入る。
 このような柱状の割れ目のある産状を「柱状節理」という。柱状節理の様子は、溶岩の元となるマグマの粘り気の違いで様々であるが、苗場山麓では、やや粘り気のある安山岩質のマグマによってできたと考えられる。
2. 柱状節理のいろいろ
① 山伏山の柱状節理
 山伏山は、約220~150万年前頃、陸化した関田山脈にマグマが貫入して冷却し、後に周囲を覆っていた魚沼層群の柔らかい地層が崩れ、地表に出てきたと考えられている。貫入したマグマが冷える際に、下図のような過程で柱状節理ができたのではないかと考えられる。
魚沼層群中にマグマが貫入してできた
② 逆巻の千体仏のような柱状節理
 苗場山麓では、約1,800万年~1,500万年頃に形成された古い地層(結東層)のすき間にマグマが貫入し冷える際にできたと考えられる。清津峡の柱状節理と同じころにできたと考えられる。
逆巻の千体仏像
③ 布岩山の柱状節理
 鳥甲火山の第二期の活動の中でカルデラから供給された溶岩がドーム状になり冷える際に、柱状になったと考えられる。
火口からムクムクと噴出して冷える際に柱状節理ができた
④ 溶岩以外の火山放出物の柱状節理
 鳥甲火山の活動で、軽石や火山灰火山礫等を含む火砕流がまだ熱い条件下で溶け、その後冷えてできた溶結凝灰岩の柱状節理です。溶岩が冷えるときにできるものと同じ原理でできたと考えられる。
雑魚川沿いの柱状節理
⑤ 石落しの柱状節理
 苗場火山の第二期の溶岩流が冷える際にできた柱状節理である。この岩屏風は対岸の見玉集落から一望でき、上から赤土層、柱状節理岩肌、崩落礫堆積層に大きく分類されます。およそ、崩落礫堆積層の最上部あたりに日本海堆積物である魚沼層群(うおぬまそうぐん)の上層トップがあります。
見玉公園からの石落とし
 日本における柱状節理としては、近隣では、苗場山エリアでは田代の七ツ釜、十日町市の清津峡の柱状節理、他地域では、兵庫県の玄武洞、北海道の層雲峡などがある。
十日町市清津峡の柱状節理
3. 板状節理
 安山岩質の溶岩が冷える際に、溶岩流の空気に触れる上部と地表面の下部溶岩流の下部では、溶岩流の流れと平行に割れ目が発達することが多い。溶岩流の流れに平行な剪断応力(平行にすべるように作用する力)で出来るのが板状節理である。
日出山の板状節理
柱状節理の再現実験
 カタクリと水を混ぜ、ペースト状にし、容器に流し込んで電球で温め、乾燥させる実験。
 実験ではカタクリ100g、水100g、エタノール(95%)100gをじっくりと混ぜ、白熱電球(100W、100V)を当てて約12時間置く。水分を早く抜くためにエタノールを混入した。
乾燥中のかたくり粉
乾燥後のかたくり粉
柱状節理のようになったかたくり粉
参考文献

岩波書店 1982 『岩波講座 地球科学 7 火山』 p180