フラスコ状土坑の利用・埋葬

 フラスコ状土坑は、貯蔵穴として利用されたと考えられている。
 コストをかけて、作った貯蔵穴を再度利用することもあったと考えられるが、別の用途に利用したことを二次利用と位置づけている。
 二次利用の事例としては、廃棄場所や、埋葬場所としての利用がある。
 廃棄の事例としては、堂平遺跡で確認されたフラスコ状土坑から多くの土器が出土した。出土状況は、折り重なりあい、完形率も高く、復元可能な個体が多く出土した。これは、土器に木の実などを入れて貯蔵され、そのままにされた可能性もあるが、貯蔵穴の使用後、土器捨て場として二次利用された可能も考えられる。
 埋葬場所の事例としては、沖ノ原遺跡で確認されたフラスコ状土坑から土製耳飾りが2点、そして、抱き石と考えられる石器が1点出土した事例から、土製耳飾りを着装した人物を埋葬し、抱き石とともに埋められたと考えられる。当時、発掘調査した調査員からは、2点の土製耳飾りが上下層位を異なる状態で出土したことから、土製耳飾りを着装した状態で横に寝かせた状態で、その上から土をかけられて埋葬したことから、下の部分と上の部分で出土層位が異なったのではないかとの所見が報告されている。
 このように、縄文時代は、1度構築した遺構を作り替えたり、二次利用する活動が行われていたことは確かであることがこれら事例から推測できるのである。