土層の剥ぎ取りについて

 第1次調査において芹沢長介が分層し記録した土層観察面が第3次調査の際に確認された。よって、津南町教育委員会は、再度第4次調査に伴い学史上貴重な土層観察面を検出し、この土層観察面を剥ぎ取り保存し、公開活用することを決めた。土層は剥ぎ取り手法上、左右が反転している。段丘礫層の上位に覆いかぶさる黄褐色シルトローム層、その上に堆積している黒土層との層厚や表土層から入り込む攪乱痕を観察頂きたい。記録と照合するならば、段丘礫上位層と1枚間層を挟んだ黒土層から遺物が多く出土したようである。

芹沢長介の土層観察面

参考文献

佐藤雅一ほか 2017 『本ノ木-調査・研究の歩みと60年目の視点-』 津南町教育委員会