土器の移動と人々の交流

 土器づくりには、技術が必要であり、文様には意味がある。同じ文様を持つ土器には共通の技術や意味を共有する1つのまとまりと考えることができる。大きく言えば、同じような文様の土器が出土する遺跡(集落)は、共通の文化をもつ集団として捉えられる。このことから、土器の分布を把握することは、人々の交流を示すと考えられる。
 同じような文様を持つ土器の移動には、人が土器を運び、流通するという考え方がある。現代社会では、この流通網が発達し、全国もしくは世界中から様々なモノが流通し、手にいれることができる。
 もう1つは、土器は人が作るものである。そのため、土器作る技術を持つ人が動き、各地で同じような土器が作られる。そして、土器は誰もが作っていたと考えると、婚姻関係などで人が動き、伝える方法、土器づくりの専門家が動くということも考えられる。さらに、稲作中心となった時代には、新たな新田開発による移動もあったであろう。
 このような背景を持つということを前提におき、出土した土器を分類し、類似する土器の分布を分析することで、当時の人々の動きや交流、文化圏、さらには文化圏同士の関りを考えることができるのである。