尖頭器の形態-本ノ木型尖頭器-

 芹沢長介は、本ノ木遺跡出土の尖頭器を6形態に分類した。そのうち、A類とした両側縁が並行する特徴的な尖頭器を「本ノ木型尖頭器」と呼ぶ。その研究の第一人者である橋本勝雄は、黒色頁岩を主体とした両側縁が平行する細長い形態に限って「本ノ木型尖頭器」と呼び、その詳細な分布域を拾い出した。その結果、苗場山麓に小さな分布域が認められ、谷川連峰を越えた関東地方に広く分布することを突き止めた。
 現在は、黒色頁岩の産地が三国山界隈の新潟側と群馬側にあることが知られている。石材産地と所費地を結ぶ領域に「中継製作遺跡」があり、その一つが本ノ木遺跡であろうと小菅将夫は推察している。
芹沢長介による尖頭器の分類図
津南段丘における本ノ木尖頭器の分布
本ノ木遺跡略地図

参考文献

芹沢長介・中山淳子 1957 「新潟県津南町本ノ木遺跡調査予報」『越佐研究第12集』 
新潟県人文研究会
橋本勝雄 2023 『先史考古学論考-石器と先史文化-』 六一書房
小菅将夫 2023 「中継製作遺跡と本の木型」石槍」『縄文時代における情報伝達と物資流通システムに関する基礎的研究』 國學院大學