ケンギとは、猟師が熊を捕った際に、山の神に感謝の気持ちを込めて、山の神のご神木に鉄製のケンを刺す儀礼である。栄村では、ケンバリとも呼ばれている。
津南町では、大場集落でかつて行われていたものが展示されている。
このほか、清津川沿いに事例があったとされ、清津峡の西の尾根には、ご神木が朽ち、現在山の神の石造物が祀られているが、脇には、かつて、ご神木に刺してあったケンギがまとめて置かれている。清津川沿いにはこのほか2ヶ所、このようなご神木があったそうであるが、道路や鉄塔建設や倒木により残っていないそうである。
残念ながら、現在、この習俗は見られなくなっているが、小赤沢集落では、狩猟の際、山の神への感謝は忘れずお参りするという。


