卯ノ木南遺跡第1次発掘調査では、A・B‐1・2区からフラスコ状土坑が密集して検出された。フラスコ状土坑は、砂層で埋もれており、その一部の水洗い選別調査で稀薄ながら炭化物や押圧縄文土器細片が検出されている。今後、炭化物の分析(年代測定や樹種同定)を進める必要がある。
この貴重なフラスコ状土坑の土層観察面を公開活用する目的で剥ぎ取り保存した。自然層の砂層や黒土層を切り込んで、フラスコ状土坑が構築されたことが剥ぎ取り資料から観察できる。


参考文献
佐藤雅一ほか 2017 『本ノ木-調査・研究の歩みと60年目の視点-』 津南町教育委員会
佐藤雅一ほか 2018 『本ノ木遺跡 卯ノ木南遺跡 家の上遺跡―信濃川上流域草創期遺跡群遺跡範囲確認調査報告書―』 津南町教育委員会

