苗場山麓では、3万年前の旧石器時代の遺跡から、縄文時代まで多くの遺跡が点在している。そして、稲作が導入される弥生時代になると遺跡が少なくなり、その痕跡もわずかである。弥生時代の遺跡を見ると、円形であった竪穴住居は、方形になり、土器も文様は減る。
最も特徴的なのは、石投げ洞窟遺跡である。この遺跡は、長岡市立科学博物館の中村孝三郎によって調査された。横平川が流れる右岸の渓谷に位置し、石囲い炉も確認された。出土遺物には土器や石器以外に、カワシンジュガイやイノシシ、シカ、クマなどの動物骨が出土した。そして、動物骨を利用した垂飾りも出土した。
稲作が生業の中心となる弥生時代において、渓谷に入り洞窟に滞在し、狩猟を行っていたことが明らかになった。
弥生時代においても、旧石器時代、縄文時代同様狩猟採集を行っていたと考えられ、これは、山棲みの適応と考えられる。そして、このような生業活動は、その後も継続し、秋山郷に見られる山間部の生業形態や、現在まで続く山菜やキノコ採取、熊狩猟の習俗まで脈々とつながっていると考えられる。



